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ニュース

Plant Physiolに論文が出ました(京都大学 岩野先生、河内先生らによるカルシウムシグナリングの研究)。

2024年11月14日

陸上植物特異的な機械刺激活性化カルシウムチャネルであると言われているシロイヌナズナのMID1-COMPLEMENTING-ACTIVITY(MCA)のゼニゴケオルソログMpMCAの機能解析の論文です。

Equally contributed となっていますが、本論文のデータはほぼ岩野先生がとりました。河内先生の研究室に特定助教として所属していた2015年ごろ、ゼニゴケにおけるCRISPR/Cas9 の系が立ち上がりつつあったので、葉緑体運動へのカルシウムイオンの関与を調べるため、ゼニゴケのカルシウムチャネルの遺伝子のうちシングルコピーで存在するもののゲノム編集ラインを作出しました。MpMCAはその一つです。MpMCA は葉緑体運動には関与していないことが分かりましたが、その頃に河内研に加わった生殖とカルシウムシグナリングの専門家の岩野先生が、MpMCA ゲノム編集ラインの成長や発生の異常と細胞内カルシウムイオン濃度の低下との関連を詳細に解析し、このような大作の論文となりました。

https://academic.oup.com/plphys/advance-article/doi/10.1093/plphys/kiae613/7899875

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比嘉毅助教がJSTさきがけに採択されました。

2024年9月1日

比嘉毅助教が科学技術振興機構(JST)の2024年度戦略的創造研究推進事業(さきがけ)の研究領域「細胞操作」に採択されました。

教務をおろそかにせずに期限内に論文をたくさん書けるよう研究に集中してほしいです。

 

とはいえ、自分はさきがけに一度も採択されたことはないですし、来年度から研究室運営で依存するので、偉そうなことを言えませんが…。

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Plant Cell Physiolに論文が出ました(京都大学 河内先生、九州大学 後藤先生らとの共同研究)。

2024年9月1日

葉緑体運動に必須な葉緑体アクチン繊維の制御に関わるKACの機能解析をゼニゴケで行った論文が出ました。KACは微小管モーターキネシン様タンパク質で、最初シロイヌナズナの葉緑体運動の変異体の解析から発見され(Suetsugu et al. 2010 PNAS)、その後ホウライシダ、リチャードミズワラビ、ヒメツリガネゴケでも葉緑体運動と葉緑体の細胞膜へのアンカーに必要であることが示されました(Suetsugu et al. 2012 PCP)。

本研究は、ゼニゴケのモデル植物化の最重要論文である形質転換の論文が出た2008年、様々な遺伝子の機能解析が進みつつあった頃に始まりました。そして、2014年に河内先生の研究室に特定助教として着任してから本格的に機能解析を始めました。その後、紆余曲折がありましたが、ようやく形になりました。

https://academic.oup.com/pcp/advance-article/doi/10.1093/pcp/pcae101/7746470

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PNASに論文が出ました(立命館大学 笠原賢洋先生らとの共同研究)。

2024年4月10日

フォトトロピンはcAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)を含むAGCキナーゼに属します。ところがPKAが陸上植物に存在することは長く知られていませんでした。河内先生の研究室でゼニゴケのAGCキナーゼの系統樹を作成したときに、シロイヌナズナのAGCキナーゼに該当しない未知のキナーゼが見つかりましたが、その時は放っておきました。同時期に笠原さんがcAMP合成酵素をゼニゴケで探索したいとのこと(今ではCAPEであるとわかっている)で河内研を訪問され、ディスカッションしてる中でPKAがあるのではという話になり、未知のキナーゼがPKA触媒サブユニットだということに気づきました。さらにPKA調節サブユニットも見つかりました。CAPEとPKA ともに精子を介した受精を行う植物に広く保存されていることがわかりました。

 

本論文では、ゼニゴケにおいてCAPE-PKAというcAMPシグナリングモジュールが精子の運動に関わり稔性に必須であることを示し、精子の運動を制御するシグナリング機構が動物と植物で共通であることを示しました。

https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2322211121

https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/topics/20240411140000.html

​(内容とはあっていませんが、写真の個体は雌株です。自分で撮った雄株の写真がなかったので…。)

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比嘉毅博士が助教として着任しました。

2024年4月1日

比嘉毅博士が助教として着任しました。同じく和田正三先生の研究室出身です。和田研の先輩や後輩が顕微鏡イメージングが得意だったため、イメージングは任せっきりで自分自身では力を入れませんでした(特に共焦点顕微鏡は不得意でした)。和田研や各所属研究室でイメージングを修行してきた比嘉博士の着任により、自分ではできなかったため保留となっているイメージングによる研究が進みそうです。自分と違う技術や考えを持つ人材を取るべきと和田先生から学生の頃よりの教えを守れた気がします(言い訳ですが…)。

学部生も3人とも修士に上がりました。

顕微鏡
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Frontiers in Photobiologyが立ち上がりました。

2024年3月1日

光生物学の雑誌が立ち上がりました。植物の光生物学(光合成、光受容体など)も扱っています。

https://www.frontiersin.org/journals/photobiology

今のところReview Editorをつとめています。

https://www.frontiersin.org/journals/photobiology/editors

Plant Cellに論文が出ました(和田正三 先生らの研究)。

2023年12月26日

葉緑体運動に必須な葉緑体アクチン繊維の重合に関わるCHUP1が、植物特異的なアクチン繊維重合因子であることを発見しました。

​CHUP1の最初の論文は2003年にPlant Cell に掲載されましたが、本論文も20年後に同じ雑誌に掲載されました。和田先生の研究室でCHUP1の変異体の発見、遺伝子の同定、局在解析、構造解析を近くで見てきたので感慨深いです。

https://academic.oup.com/plcell/article/36/4/1159/7491480?utm_source=etoc&utm_campaign=plcell&utm_medium=email

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Plant Journalに論文が出ました(グラスゴー大学John Christie 先生との共同研究)。

2023年4月8日

最近、NPH3がフォトトロピンキナーゼによりリン酸化され、14-3-3 と結合し光屈性を制御することが明らかになりましたが、NPH3 のホモログであり光屈性や葉の運動だけでなく葉緑体集合反応を制御するRPT2も同様のメカニズムで制御されることを明らかにしました。

​形質転換体を作製するも解析できずに帰国しなければならなくなりましたが、まとまって嬉しいです。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/tpj.16144

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研究助成採択

2022年8月21日

山田科学振興財団2022年度研究援助と科研費挑戦的研究(萌芽)に採択されました。そろそろ自分で手を動かさないといけません。

Orang Plant

人生初の卒研生加入(いい経験でした…)

2022年3月2日

来年度は一人細々と研究を始めようと思っていたところ、卒研生が一人加入しました。講義準備の忙しさのせいにして研究室立ち上げをサボっていましたが、やる気が出ました。

White Flowers

教養学部統合自然科学科 統合生命科学コース進学ガイダンスに関して(終了しました)

2022年4月19日

​東京大学教養学部統合自然科学科(後期課程3、4年生)の統合生命科学コースの進学ガイダンスが5月9日(月)から20日(金)にかけて行われます。日時や場所の詳細は以下のチラシ(小さくて申し訳ありません)をご参照ください。ちなみに植物系は我々含め5研究室あります。

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研究助成採択

2022年2月18日

住友財団2021年度基礎科学研究助成

と第62回東レ科学技術研究助成(日本植物学会推薦)に採択されました。

Almond Tree Flowers

朝倉書店より「光合成」出版

2021年11月22日

朝倉書店より日本光合成学会(編)の「光合成」が令和3年12月10日(予定)に発売されます。日本の光合成や光応答反応の専門家による光合成に関する最新本です。第III部「光合成の環境応答」の「3 葉緑体の運動」の執筆を担当しました。総合文化研究科からは池内昌彦先生、和田元先生、増田建先生も執筆を担当されています。
https://www.asakura.co.jp/detail.php?book_code=17176

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Current Biology に論文が出ました(京都大学河内孝之先生らによるゼニゴケ性決定の研究)。

2021年11月4日

京都大学の河内孝之先生のグループのゼニゴケの性決定遺伝子に関する論文です。河内研にお世話になっていた時に、論文で使用されているBPC1のCRISPR/Cas9 によるラージデリッションラインの作成を担当しました。形質転換に失敗し4つの薬剤耐性個体しか得られなかったのですが(通常はプレート全面に出てきます)、思いがけずラージデリッションラインを得ることができ、ゼニゴケの使いやすさを再認識しました。

https://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(21)01412-3

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2021-11-08-3

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Nature Communications に論文が出ました(グラスゴー大学John Christie 先生との共同研究)。

2021年10月21日

光屈性や葉の平滑化に関わるフォトトロピン結合タンパク質NPH3は発見から20年以上経ちますが、どのようにフォトトロピンがNPH3 を制御するかは謎のままでした。本研究により、NPH3がフォトトロピンキナーゼによりリン酸化され、14-3-3 と結合し光屈性を制御することが明らかになりました。https://www.nature.com/articles/s41467-021-26333-5

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研究室発足

2021年4月1日

京都大学から異動しました。事務作業だけはできるようになりました。研究室は徐々に整備します。

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